緑の精にまた会う日

児童書(こども)

投稿日:2013年2月21日


『緑の精にまた会う日』
リンダ・ニューベリー作 野の水生訳 平澤朋子絵 徳間書店 2012年
1500円

ルーシーは、田舎のおじいちゃんが聞かせてくれる、緑の精ロブの話が大好き。ロブは気に入った人のところにとどまり、庭仕事などを手伝ってくれる妖精ですが、多くの人は姿を見ることができません。しかし、おじいちゃんとルーシーだけはおじいちゃんの庭で暮らすロブを見ることができたのです。ところが、突然おじいちゃんが亡くなり、庭が取り壊されてしまいます。ロブの行く末を心配したルーシーは、自分のもとへ来るよう、彼に手紙を残します。
一方、ロブは庭がなくなることを知ると、新しい住みかを求めて旅に出ます。車や電車の行き交う道のりで、ロブは何度も危険な目にあいます。いろいろな人との出会いも決して幸せなものではありませんでした。それでもロブはルーシーの住む街のほうへ、何かに導かれるように進み続けます。
不思議な妖精ロブの姿が実在するかのごとく巧みに描かれています。彼を敬い、慈しむおじいちゃんとルーシーにも好感が持てます。信じる気持ちと美しい緑がいかに大切なものかを教えてくれる1冊です。
児童書おすすめの一冊。高学年向き

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