『土曜日はお楽しみ』
投稿日:2011年2月25日『指ぬきの夏』で知られるエリザベス・エンライトの新たな翻訳作品が出版されました。物語の舞台は,1940年代初めのニューヨークです。
雨の降る憂鬱な土曜日,メレンディ家の4人兄弟は,次女ランディの発案でぼうけんクラブを結成しました。このクラブでは毎週土曜日に,1週間分のみんなのおこづかいを持って,1人ずつ冒険に出かけます。
お父さんの,「これからもずっと,やったことをおぼえていられるようなことをしなさい。」という言葉通り,4人はそれぞれ,知恵をしぼってその子ならではの冒険をします。行き先は美術館やオペラ劇場,美容室・・・。大変身して家族に眉をひそめられたり,迷子になってしまったり,不注意で火事を起こしてしまったりと,失敗もありますが,そうしたことが忘れられない冒険の思い出となり,4人の魅力にもなっています。また,子どもたちを取り巻く大人たちも,それぞれにその人らしい味わいがあり,物語をよりいっそう豊かなものにしています。
著者自身による挿絵とともに,心弾む冒険をお楽しみください。
児童書おすすめの1冊。小学校高学年から
紹介:調布市立図書館 児童担当