ありのフェルダ
投稿日:2009年1月25日ひとり暮しをすることになったありのフェルダは、家も建てるし、修理もするし、配達もするという「なんでも屋」を始めます。器用なフェルダは、こおろぎのおじさんから頼まれたラジオもあっという間に修理し、かめ虫のおかみさんのたくさんの子どもたちのために、遊園地まで作ってしまいます。
てんとう虫の女の子ベルシカに恋をしたフェルダは、何とか彼女の気を引こうとしますが、それが大騒動になって……。
作者のオンドジェイ・セコラは、チャペック兄弟やヨゼフ・ラダと同じ「チェコの子どもの本の黄金期」といわれる20世紀前半に活躍しました。陽気で親切ですがちょっとお調子者のありのフェルダは、チェコでは70年以上にわたって愛されている国民的人気者です。おっちょこちょいの木食い虫のピトリークさん、頼りになるこめつき虫のかじや、怒りっぽいおじいさんかたつむりなど、フェルダ以外の登場人物も個性的です。色彩豊かな絵も虫たちの世界を魅力的に描いています。
児童書おすすめの一冊。小学校中学年以上。
紹介:調布市立図書館 児童担当