ジャングル・ブック

児童書(こども)

投稿日:2015年9月26日

『ジャングル・ブック』
ラドヤード・キプリング作 三辺律子訳
岩波書店 2015年5月 800円

物語の舞台はインドのジャングル。ある日、ジャングルに住んでいる父オオカミの目の前に、はだかの人間の赤ん坊が現れます。この赤ん坊は、トラのシア・カーンに襲われそうになった親と離ればなれになってしまったのです。怯える様子を見せない赤ん坊を気に入った母オオカミは、この赤ん坊に「モウグリ」と名付け、ジャングルで育てることにします。
こうしてオオカミの夫婦に育てられたモウグリは、ジャングルの掟を学びながら、たくましく成長していきます。ヒグマのバルー、黒ヒョウのバギーラ、ニシキヘビのカーなど、モウグリを見守る個性豊かな動物たちもたくさん登場します。
そして、ジャングルで「自由の民」として生きてきたモウグリも、やがては人間の世界へ…。
120年以上前に描かれたイギリス児童文学の古典的名作が、このたび新訳で出版されました。
「ジャングル・ブック」「続ジャングル・ブック」の中から、モウグリが活躍する8編が収められています。文中の「ジャングルよ、きけ、これがぼくの物語。」(モウグリの歌)など、数多く登場する詩的な文章も魅力的です。モウグリとともに、心躍るジャングルの冒険が楽しめる一冊です。

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