もういちど家族になる日まで

中学生・高校生向

投稿日:2012年3月22日

スザンヌ・ラフルーア作 永瀬比奈訳 徳間書店 1600円
2011年

「さいしょのうちは、おままごとみたいで楽しかった。」
11歳の少女オーブリーは、交通事故のショックで混乱したママに、ある日突然、家にひとり取り残されてしまいます。ママが戻ってくることを信じ、ひとりで待ち続けるオーブリーでしたが、とうとう食べる物がなくなってしまいました。そこで彼女は、なけなしのお小遣いで、食べ物と新しい友だちの金魚を買って心を慰めます。
電話にも出ず、一人であることを隠して生活するオーブリーでしたが、連絡が取れないことを疑問に思った彼女のおばあちゃんが、彼女の家を訪れます。母親が戻っていないことを察したおばあちゃんは、オーブリーを自分の家があるバーモント州に住まわせることにしました。
母親への感情や、父と妹の死の事実を受け入れられずにいたオーブリーは、そこでの新しい生活、心からの親友との出会い、多くの人との交流を経て、傷ついた心を次第に癒していくのです。オーブリーと同世代の人たちに、ぜひ読んでほしい1冊です。

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