奮闘するたすく

児童書(こども)

投稿日:2017年11月10日

まはら三桃著 講談社 2017年6月 1400円

小学5年生の佑(たすく)には、近所で一人暮らしをしているおじいちゃんがいます。おじいちゃんは、認知症になりデイサービスを利用することになりました。佑と友達の一平は、担任の早田(はやた)先生に言われて、二人で夏休みの自由研究にデイサービスの様子をレポートに書くことに…。
おじいちゃんと一緒に「ケアハウス こもれび」に通い始めた二人は、パワフルな主任ヘルパー林さん、介護福祉士の資格を取るためにインドネシアから来たリニさんをはじめとした介護職の人たちや、個性的なお年寄りと出会います。最初は先生に言われるがままこもれびに通っていた佑が、たくさんの人たちとふれ合いながら、介護する人・される人の気持ちを知っていく物語です。
 認知症や介護等、難しいテーマを取り上げていますが、それぞれの登場人物が個性豊かに描かれ、様々な立場や考えの人がいることを読みやすい文章で伝えています。こもれびでの体験をとおして成長する佑を応援したくなる作品です。

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