タイガー・ボーイ

児童書(こども)

投稿日:2017年10月10日

ミタリ・パーキンス作 ジェイミー・ホーガン絵 永瀬比奈訳

 ニールは学校で一番成績が良いのですが、算数が苦手です。4月の大事な試験に向けて勉強しないといけないのに、やる気がでません。試験でトップになれば奨学金をもらってインドの大都会にある私立中学校に通うことができます。しかし、ニールは家族とはなれて暮らすのも生まれ育った島をはなれるのも嫌でした。
 ある日、保護区からトラの子が逃げ出したと知らせが届きます。トラの子は生後十週間くらいで、小さいネコぐらいの大きさです。島には新参者で金持ちのグプタがいますが、トラの子をつかまえて、毛皮やらを売って不正に大金を手に入れようとしています。誰よりも島のことをすみずみまで知っているニールは、なんとかグプタやその手下たちよりも先に、トラの子を探そうとします。
 貧富の差がはっきりとしている自然豊かなインドの島を舞台にした、少年ニールの冒険と成長の物語です。長いおはなしではありませんが、読み終わった後に満足感がある作品です。

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