モンスーンの贈りもの

児童書(こども)

投稿日:2017年2月8日

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ミタリ・パーキンス作 永瀬比奈訳
鈴木出版 2016年7月 1600円

カルフォルニア州バークレーに住む15歳のジャスミンは,幼稚園からの親友スティーブと,バークレーの名所旧跡の写真を背景に観光客の写真を撮り,絵はがきを作って売るビジネスをしています。スティーブはビジネスパートナーとしても特別な存在ですが,1年前,ジャスミンが彼に恋をしてから,関係が一変。彼に変な行動をとってしまうようになります。それは彼が見た目もかっこよく,自分とは釣り合わないと感じているからです。“かわいい”子たちが彼にアプローチをしているのも,気になります。そんな中,ジャスミンは夏休みの間,社会運動家の母が4歳までいた孤児院のあるインドへ行くことになります。スティーブのことが気になりながらも,彼に手紙を送ると約束をして,両親,弟と一緒にインドへ向かいます。
活動的な母親やスティーブと比べては,自分を卑下していたジャスミンですが,インドの文化や現地の同年代の人たちとの関わりから,徐々に今のままの自分で良いのだと自信を持っていきます。主人公の心の変化に勇気づけられる作品です。

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