イワンとふしぎなこうま

児童書(こども)

投稿日:2017年2月8日

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ピョートル・エルショーフ作 浦雅春訳
岩波書店 2016年2月 680円

三人兄弟の末っ子でのんき者のイワンは、ふとしたことから耳が長く背にこぶのあるふしぎな子馬を手に入れ、それをきっかけに王様の馬屋番に取り立てられます。イワンは王様に「火の鳥を捕まえろ」「お姫様のなくした指輪を探せ」など無理難題を押し付けられますが、そのたびにふしぎな子馬の助けを借りてやり遂げます。イワンは最後に、ミルク・煮え湯・水に順に浸かって美しい若者に生まれ変わり、お姫様と結婚して王様になります。

1834年に書かれたロシアの詩物語を、わかりやすくリズミカルに翻訳したものです。プレスニャコフの版画の挿絵も美しく、おはなしを盛り上げます。イワンは賢くも立派でもない若者ですが、憎めない性格で愛嬌があり、彼が体験する様々な冒険を読者も一緒に楽しめます。ロシア児童文学の古典として現在に至るまで多くの国で読み継がれており、バレエ化・実写映画化・アニメーション化もされるなど、世界中で愛されている作品です。

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