百まいのドレス

児童書(こども)

投稿日:2007年1月25日

エレナー・エスティス作 石井桃子訳 ルイス・スロボドキン絵

「あたし、うちに、ドレス百まい、持ってるの。」
ポーランドからの移民で、いつも同じはげちょろけの青いワンピースを着ているワンダが言ったことから、ワンダをからかう遊びが始まった。
マデラインは、人気者で活発な親友のペギーが先頭に立ってするこの遊びが内心嫌でたまらないが、ペギーにもうやめようと言う勇気もなく思い悩む。
ワンダは、デザイン・コンクールに美しい百枚のドレスの絵を残して学校を去っていった。
ワンダをめぐる、マデラインの心の動きを鮮やかに描いた作品。
マデラインの苦しみとともに、百枚のドレスの絵が読む者に様々な想像を呼び起こし、忘れがたい。
「百まいのきもの」という題名で親しまれてきた絵本が同じ訳者によって50年ぶりに改訳され、挿絵も色鮮やかになって、絵物語の形で出版されたもの。
児童書おすすめの一冊。小学校中学年以上向き。
紹介:調布市立図書館 児童担当

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