帰ってきた船乗り人形

児童書(こども)

投稿日:2007年9月3日

ルーマー・ゴッデン作 おびかゆうこ訳 たかおゆうこ絵
徳間書店 2007年 1600円

この物語は、人間の生活と人形の生活がクロスーオーバーして描かれるユニークな舞台の中で進んでいきます。
シャーンは英国のウェールズの海辺の町に住む8歳の女の子。シャーンの持つ「人形の家」には、お母さん・お姉さん・双子の女の子の人形はいますが、お父さんやお兄さんの人形はいません。2人は行方不明になってしまったのです。
この家に新しくやってきた船乗り人形のカーリーは、お父さんやお兄さんが行方不明になったという話を聞き、海を渡って探しにいきたいと考えていました。しかし、そんな願いも人形の身ではどうすることもできません。
そんなある日のこと、カーリーは窓の外に落ちてしまいます。カーリーを助けてくれたのは、この町の船乗り学校に通うフランス人の少年ベルトランでした。ベルトランは、カーリーを拾いあげ胸のポケットにしまい、海へ訓練に出て行きます。カーリーもまた念願がかない大海原へ出発しました。カーリーはお父さんやお兄さんを探し出し、人形の家に戻ることができるのでしょうか。
思わず笑顔がこぼれる素敵な結末が待っています。
児童書おすすめの一冊。小学校高学年向き。
紹介:調布市立図書館 児童担当

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