ビーバー族のしるし
投稿日:2009年4月25日1768年の春、アメリカ・メイン州の新しい居住区に、12歳の少年マットと父さんが越してきました。ここに最初に住む白人として、二人は土地を切り開き、丸太小屋を建て、トウモロコシを植えます。
夏、丸太小屋が完成すると、父さんは母さんと妹のセアラ、そして生まれたばかりの赤ん坊を迎えに行き、マットはたった一人で自給自足の留守番をすることになります。
けっこう楽しい日々を過ごしていたマットですが、通りすがりの男に大事なライフル銃を盗まれたり、クマに食料を荒らされたりと災難が続き、ハチミツをとろうとしてミツバチの大群に襲われたところを、先住民ビーバー族の老人とその孫エイティアンに救われます。気が進まないながらもエイティアンとの交流が始まり、やがて友情が芽生えていきます。
予定の7週間を過ぎても戻らない家族を待ち続けながら、開拓の森の中、一人で生き抜こうとする少年の成長が描かれています。マットとエイティアンの種族を超えた友情がさわやかな作品です。
児童書おすすめの一冊。小学校高学年以上。
紹介:調布市立図書館 児童担当