りこうすぎた王子

児童書(こども)

投稿日:2010年8月25日



アンドリュー・ラング 著 福本 友美子 訳
岩波書店 2010年 672円

 パントウフリア国の三人の王子のうち、いちばん上のプリジオは、洗礼式のお祝いにきた年よりの妖精の呪いのせいで、りこうすぎたために、国中の人から嫌われていました。そんなプリジオ王子が、やさしくて美しいロザリンドに出会ってからはすっかり変わり、ロザリンドのために、ファイアードレイクという火をふく竜を退治することになります。王子が考えついた竜退治の方法とは…。
 「青の童話集」など色の名前の付いた童話集で知られるイギリスの文学者・民俗学者ラングによる創作童話。途方もないスケールの王子の竜退治とともに、王子を助ける「千里ぐつ」「かくれぼうし」「まほうのじゅうたん」といった魔法の道具の数々も、読み手を夢中にさせます。ロバート・ローソンによる挿絵も魅力的です。
 本書は、1951年に岩波少年文庫の1冊として、光吉夏弥訳、塩田英二郎の挿絵で出版され、長い間親しまれてきましたが、その後、入手できない期間を経て、今年、訳・挿絵を新たにして刊行されたものです。
児童書 おすすめの1冊 高学年向き
紹介:調布市立図書館 児童担当
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