ふたごの兄弟の物語 上・下
投稿日:2009年2月25日そっくりだけれど、性格はまったく違うふたごの物語です。
人のいい靴屋の両親のもとにうまれた兄弟はやがて学校へ行く年齢になります。自由に遊んでいたいのに学校なんか行きたくないと,二人が考えたのは,一人のふりをして交代で学校へいくこと・・・。子ども時代の楽しいエピソードから話はスピーディに展開していきます。
楽しく何の心配もないこども時代がすぎ,やがて元気な若者に成長しますが,15歳の時に両親が亡くなり,二人は世の中に出て仕事を探すことになります。
兄のラウレンゾーは堅実な性質で美しいものがすき。有名な親方に弟子入りして貴金属細工師になります。一方世界中を旅して冒険がしたい弟のジャコモは,偶然出会った男から泥棒の修行をさせられることになります・・・。
二人はそっくりなことを利用して入れ替わったり,トラブルにまきこまれたり,窮地に陥ったかと思えば,遠い国の王様になったりと,さまざまな冒険を繰り返していきます。ロマンスや謎解きもあり,物語の面白さを存分に味わうことができます。
著者のトンケ・ドラフトは「王への手紙」「白い盾の少年騎士」でおなじみのオランダの人気作家。2作よりも,短編を読むような気軽な楽しみ方ができます。
児童書おすすめの一冊。小学校中学年以上。
紹介:調布市立図書館 児童担当