たたみの部屋の写真展
投稿日:2007年11月25日空き家を見つけたタモツとユウイチは、その庭に勝手にカメの池を掘って自分たちの隠れ家にしていました。すると突然、家主のおばあさんとその娘のなつみさんが帰ってきます。おばあさんはタモツを見ると「とおる」と呼びかけます。実はおばあさんは認知症で、とおるは亡くなったおばあさんの息子でした。
夏休みの間、タモツはとおるとしてこの家に通うことになります。おばあさんやなつみさんとの係わりのなかで、とまどいつつも老いや家族について考え、タモツは一回り成長します。
認知症を日常の生活のなかで気負いなく捉え、好感が持てる作品です。主人公の中学生やおばあさんを取り巻く人々の心の交流が温かく爽やかに描かれています。
児童書おすすめの一冊。小学校高学年以上向き。
紹介:調布市立図書館 児童担当