おはようスーちゃん

児童書(こども)

投稿日:2007年12月25日

ジョーン.G.ロビンソン作・絵 中川李枝子訳
アリス館 2007年 1260円

主人公はスーちゃんという小さい女の子です。まどに花もようのカーテンのかかった、黄色いドアの家にパパとママと3人で暮らしています。
ある日、スーちゃんはママの誕生日に香水をプレゼントしようと思います。貯金箱にボタンと輪ゴムしかはいっていなかったスーちゃんは、香水を自分で作ることにしました。ジャムの空き瓶に花びらと水をいれて物置のうしろにかくし、香水ができるのを楽しみに待っていました。ところがママの誕生日の前の日、スーちゃんが瓶をのぞいてみると、瓶からはおそろしくいやなにおいがしたのです。これではママヘプレゼントすることはできません。
香水をつくるのに失敗してがっかりしているスーちゃんを助けてくれたのは、お隣のバートンさんでした。バートンさんのおかげでスーちゃんはとても素敵なプレゼントをママに贈ることができたのです。
この本は他にもスーちゃんの日常を描いたおはなしが8編収められています。スーちゃんは周囲の大人に暖かく見守られ、毎日をのびのびと過ごしています。その姿を通して日常のちょっとした出来事の持つ楽しさや幸せに気付くことができます。
この作品は50年以上前にイギリスで生まれていますが、今も変らない子どもの素直な心がたくさんつまっています。
自分で読むなら低学年向きですが、読み聞かせれば幼児から楽しめる作品です。親子でゆったりとしたときを過ごすのに最適の一冊です。
紹介:調布市立図書館 児童担当

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