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調布市の地域情報ポータルサイト ちょうふどっとこむ

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児童書(こども)一覧

「ハコの牧場」


北村恵理 著 金井田英津子え 福音館書店 2006


まだ戦争の影を引きずる1950年代、北海道石狩平野。沼のほとりの牧場に暮らす小学2年生春子(ハコ)は、好奇心旺盛でいつも牧場を駆けまわり元気いっぱい。でもなぜか、思わぬ事件を引き起こしてしまう。
洪水や冷害で牧場を経営している大人たちには厳しい毎日だが、ハコの(自然の中での)遊びの世界や家族たちのふれあいは常に豊かである。

絵本『こぐまのたろ』の著者北村恵理さんの子ども時代の思い出を2年間に凝縮した物語。
人が自然と折り合いをつけながら暮らす様子。そして、自然の中で暮らすことの喜びが感じられる作品。

児童書おすすめの一冊。高学年向き。

紹介:調布市立図書館 児童担当

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天山(てんざん)の巫女(みこ)ソニン 一黄金の燕


菅野雪虫 著 講談社 2006 1400円


生後まもなく,巫女(みこ)に見こまれ天山(てんざん)につれていかれたソニン。
しかし12年間の修行の後,巫女としての素質がないと里に帰されてしまう。
家族との温かい生活に戻ったのもつかのま,今度は思いがけない役割を担ってお城に召されることとなった。
しかしソニンはそこで大きな陰謀(いんぼう)に巻き込まれていく・・・。

朝鮮半島の古代を連想させる時代背景,王が国を統治し,巫女の力があがめられる世界でくりひろげられる12歳の落ちこぼれ巫女ソニンの物語。

天山で育ったソニンの感性は独特であり,明るく前向きな姿はつい応援したくなる。
脇を固める登場人物も魅力的。
さらに登場人物に負けないストーリー展開,これらが重なり読む人の心をひきつける。

児童書おすすめの一冊。中学生向き。

紹介:調布市立図書館 児童担当

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愛をみつけたうさぎ-エドワード・テュレインの奇跡の旅-


ケイト・ディカミロ作 バグラム・イバトーリーン絵 子安亜弥訳  ポプラ社 2006 1400円

持ち主の女の子に愛されていても,自分は愛することを知らない陶器のうさぎエドワード。
ある時,女の子と共に船旅に出たエドワードは船から落ち,女の子とはぐれてしまう。
その後,エドワードは年老いた漁師夫婦や飼い犬と旅を続ける渡り者の男,病気で寝たきりの少女など様々な人のもとを転々とすることになるが…。

愛情を感じ始めたところに,突如としてやってくるつらい別れ。出会いと別れの繰り返しを通して,徐々に変化していくエドワードの心の動きが丁寧に描かれた作品。
最後には心温まる出会いと結末が待っている。


児童書おすすめの一冊。高学年向き。

紹介:調布市立図書館 児童担当


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百まいのドレス


エレナー・エスティス作 石井桃子訳 ルイス・スロボドキン絵

「あたし、うちに、ドレス百まい、持ってるの。」

ポーランドからの移民で、いつも同じはげちょろけの青いワンピースを着ているワンダが言ったことから、ワンダをからかう遊びが始まった。
マデラインは、人気者で活発な親友のペギーが先頭に立ってするこの遊びが内心嫌でたまらないが、ペギーにもうやめようと言う勇気もなく思い悩む。
ワンダは、デザイン・コンクールに美しい百枚のドレスの絵を残して学校を去っていった。
 ワンダをめぐる、マデラインの心の動きを鮮やかに描いた作品。
マデラインの苦しみとともに、百枚のドレスの絵が読む者に様々な想像を呼び起こし、忘れがたい。
「百まいのきもの」という題名で親しまれてきた絵本が同じ訳者によって50年ぶりに改訳され、挿絵も色鮮やかになって、絵物語の形で出版されたもの。


児童書おすすめの一冊。小学校中学年以上向き。

紹介:調布市立図書館 児童担当


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ぼくはマサイ ―ライオンの大地で育つ―


ジョゼフ・レマソライ・レクトン著 さくまゆみこ訳 さ・え・ら書房 2006年2月刊 1500円

著者は遊牧民の子どもとしてケニアの北東部に生まれる。父と2人の母,3人の兄の家族とともにアフリカの草原で牛を飼い,マサイ族の伝統と文化を大切にした暮らしをしていた。体に布をまとい手には槍を持ち,牛のために良い草や水を求めて一日に数十キロも歩き,時にはライオンに襲われることもある暮らしは原始的にも思えるが「いちばん公平ですばらしいシステムをもった社会だと思っている」と著者は言う。村ではみんなが助け合い,子どもも大人も役割に応じて働き,年長者を敬い,誰も飢えることがなく,みんなが平等な社会なのだ。

著者は6歳のとき,一家族から一人が学校に行くというケニア政府の方針で,西洋風の教育をする学校に行き始める。マサイの伝統文化を基盤に持ちながら,西洋文化をバランスよく取り入れる賢明さ,旺盛な好奇心や人一倍の努力によりハイスクールに進学,やがて十代後半でアメリカの大学に進むことになる。現在は一年の半分はアメリカで教鞭を執り,のこりの半分はケニアで社会貢献活動を精力的に行っているという。

著者の人間的な魅力にあふれた半生が,マサイの興味深いエピソードとともに語られ,生きることの素晴らしさを感じさせてくれる1冊である。

対象は小学校高学年以上。

紹介:調布市立図書館 児童担当

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マイケルとスーザンは一年生


ドロシー・マリノさく まさきるりこやく アリス館 2006

町に住むマイケルと農場に住むスーザンは、もうすぐ6歳の誕生日を迎える。ふたりは初めは知らない者同士だったが、同じ日に隣の家で誕生日パーティーを開いたことから友だちになる。偶然出会ったふたりは、今度新一年生となり、同じ学校へ行くことがわかる。
初登校のハラハラドキドキ、スーザンの農場への遠足など、学校での出来事が作者の温かいまなざしで語られる。
子どもの心の動きが見事に描かれ、ふたりを取り囲む温かい家族も魅力的。古き良き時代のアメリカの家族生活を、細やかな筆致で描いたおはなし。

児童書おすすめの一冊。低学年向き。


紹介:調布市立図書館 児童担当

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ふしぎなロシア人形バーバ

ルース・エインズワーク作 ジョーン・ヒクソン画 多賀京子訳 福音館書店 2007

おはなしの舞台は人形たちの住むバラやしき。かべは白く、屋根が赤い四角い家です。
バラやしきは店で売れなかったおもちゃや、家の中でどこかにいってしまったおもちゃたちが行くしあわせの国にあります。
バラやしきにはピアノの名人フレデリックとフランス人形のルル。いたずら好きの男の子のウィリーと、バラやしきの家事をするマーサが暮らしていました。
そこにマーサの姪でおてんばな女の子ベラと、住むところが見つからないロシア人形のバーバがやってきました。住人が6人になったバラやしきはますます賑やかになり、楽しい毎日を送っていたのですが、どうもバーバの様子がおかしいのです。
実はバーバにはあっと驚く秘密が隠されていたのです。
ストーリーに躍動感がありぐいぐい引っ張っていく。それぞれの個性が輝く人形たちの日常が生き生きと描かれた楽しい作品。

児童書おすすめの一冊。小学校中学年以上向き。


紹介:調布市立図書館 児童担当

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棚田を歩けば


青柳健二文・写真 福音館書店 2007 1900円
山の斜面や谷間に、階段状に作られた田んぼのことを棚田といいます。人間が生きていくために、自然から許されるような範囲で必要最低限の手を加えて作られた棚田は、それぞれ土地の形によって、形もいろいろ。棚田は、自然と人間が一緒になって作り上げた美しい“芸術作品”です。

この本は、日本を中心に世界中の棚田をめぐっている著者による棚田の写真集です。

棚田では米が作られています。農家の人々と米作りの1年間、棚田で出会える生き物を、美しい写真と簡潔な文章で紹介しています。
日本のみならず、中国やベトナム、イランなど、世界の棚田の写真も見ることができます。

児童書おすすめの一冊。小学校中学年向き。

紹介:調布市立図書館 児童担当

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サリーおばさんとの一週間


ポリー・ホーヴァス作 北篠文緒訳 偕成社店 2007 1470円


 「両親が一週間の海外旅行に出ようとしていた矢先,留守中の三人の子どもの面倒をみてくれるはずだったベビーシッターが病気になってしまいます。代わりの人はみつからず,頼りとするライラ伯母さんもあいにく旅行中です。
 子どもたちのパパにはもうひとりサリーというカナダに住むお姉さんがいますが,サリーに頼むのは問題外だとパパは言います。でも最後にはママがパパを説得し,サリーおばさんに来てもらうことになって,子どもたちは初対面のサリーおばさんと一週間のお留守番をします。外見も言動も型破りのサリーおばさんは,毎晩子どもたちにおもしろい話をしてくれて,こどもたちはおばさんが大好きになります。」
                          (訳者あとがきより)

 サリーおばさんの語るお話は,おばさんの子ども時代の体験で,大家族のなかで起こったわくわくするようなエピソードからぞっとするような隣人の話,トロルや魔女が登場する怖い話など本当か嘘かわからないようなお話ばかりですが、子どもたちはすっかり引き込まれてしまいます。そして最後の夜におばさんが語ったのは,おばさんの弟である子どもたちのパパとの苦い思い出でした……。

 風変わりなおばさんのユーモラスな語り口に引き込まれながら,結末で明かされる子どもの嫉妬心がまねいた悲しいできごとと,それを子どもたちへのメッセージとする明るい展望にさわやかな感動をおぼえます。単純なハッピーエンドではありませんが,子どもたちの力でサリーおばさんとパパとの関係が修復しそうな今後が期待できる結末です。

児童書おすすめの一冊。小学校高学年から中学生向き。

紹介:調布市立図書館 児童担当

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まちのコウモリ


中川雄三写真・文 ポプラ社 2007 1200円


 夕暮れのあかね空をひらりひらりと飛んでいるアブラコウモリ。
傘みたいな翼、柔らかな毛におおわれた体、とがった歯を持つコウモリは、空を自由に飛びまわれる唯一のけものです。

高層ビルがたちならぶ大都会や多くの人が行きかうネオンの街にも、コウモリは住んでいます。ビルや橋げた、学校の校舎など、建物の狭いすき間がコウモリの住みか。昼間は眠って過ごしますが、日が沈むと、たたんでいた翼を大きく広げて、建物のすき間のねぐらから夜の空へと飛び出します。そして大好物の蚊や羽虫などを捕らえて食べるのです。

意外に私たちの身近にいるコウモリの暮らしをページいっぱいの写真で紹介した知識の絵本です。

児童書おすすめの一冊。小学校低学年向き。

紹介:調布市立図書館 児童担当

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帰ってきた船乗り人形


ルーマー・ゴッデン作 おびかゆうこ訳 たかおゆうこ絵

徳間書店 2007年 1600円


この物語は、人間の生活と人形の生活がクロスーオーバーして描かれるユニークな舞台の中で進んでいきます。

シャーンは英国のウェールズの海辺の町に住む8歳の女の子。シャーンの持つ「人形の家」には、お母さん・お姉さん・双子の女の子の人形はいますが、お父さんやお兄さんの人形はいません。2人は行方不明になってしまったのです。

この家に新しくやってきた船乗り人形のカーリーは、お父さんやお兄さんが行方不明になったという話を聞き、海を渡って探しにいきたいと考えていました。しかし、そんな願いも人形の身ではどうすることもできません。

そんなある日のこと、カーリーは窓の外に落ちてしまいます。カーリーを助けてくれたのは、この町の船乗り学校に通うフランス人の少年ベルトランでした。ベルトランは、カーリーを拾いあげ胸のポケットにしまい、海へ訓練に出て行きます。カーリーもまた念願がかない大海原へ出発しました。カーリーはお父さんやお兄さんを探し出し、人形の家に戻ることができるのでしょうか。

思わず笑顔がこぼれる素敵な結末が待っています。

児童書おすすめの一冊。小学校高学年向き。

紹介:調布市立図書館 児童担当

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トメック-さかさま川の水 1-


ジャン=クロード・ムルルヴァ作 堀内紅子訳 平澤朋子画

福音館書店 2007年 1700円


 代々続く村のよろずやを一人で切り盛りしていたトメックは,ある日お店でさかさまに流れる川を探して旅をしているという少女ハンナに出会います。ハンナに一目ぼれしたトメックは、彼女を追って、その川を探す旅に出ることにしました。トメックはハンナと再会し,無事さかさま川にたどり着くことができるのでしょうか。

 「ワスレの森」,眠りを誘う花畑,香水作りの村,「どこにもない島」など,トメックの行く手には不思議な場所とたくさんの出会いが待ち受けています。

 「さかさま川の水」シリーズは,トメックの視点で語られる『トメック』とハンナの視点で語られる『ハンナ』の二部作で,それぞれの冒険が縦糸と横糸になって、ひとつの物語が作り上げられています。登場人物や舞台設定が興味深く,お話の世界にぐいぐい引き込まれます。二冊合わせてお楽しみください。

児童書おすすめの一冊。小学校高学年向き。

紹介:調布市立図書館 児童担当

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ポータブル・ゴースト


マーガレット・マーヒー作 幾島幸子訳

岩波書店 2007年6月 1800円

 タイトルを直訳すると「持ち運びできる幽霊」。おかしな書名に興味を持って読み始めると,その軽妙な語り口の奇想天外なストーリーに思わず引き込まれてしまいます。

 主人公の少女ディッタは,学校の図書室のすみにいる不思議な少年が気になってしかたありません。思い切って声をかけてみると,少年は図書室から離れられない幽霊だとわかります。また一方で,ディッタの友人のマックスの様子がおかしくなり,その理由をたどっていくと,マックスの新築した家に住みついた恐ろしい幽霊の存在が明らかになります。

 ディッタは,マックスを幽霊から救い出すため,パソコンおたくの妹や変わり者の老人,さらに図書室の少年幽霊にも助けられて,恐怖に立ち向かっていきます。

 ハラハラドキドキのストーリーの中に,幽霊も含めた個性的な登場人物が生き生きとかかわり合い,それぞれが成長していきます。パソコンが有効な小道具として使われ,予想外の結末へと導いていくあたりもいかにも現代的で,読者に親しまれそうです。

 作者は1936年生まれのニュージーランドの児童文学作家。絵本から読み物まで多数の作品があり,2006年度国際アンデルセン賞・作家賞を受賞するなど国際的にも高い評価を受けています。

児童書おすすめの一冊。小学校高学年向き。

紹介:調布市立図書館 児童担当

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たたみの部屋の写真展


朝比奈蓉子作

偕成社 2007年 1200円

 空き家を見つけたタモツとユウイチは、その庭に勝手にカメの池を掘って自分たちの隠れ家にしていました。すると突然、家主のおばあさんとその娘のなつみさんが帰ってきます。おばあさんはタモツを見ると「とおる」と呼びかけます。実はおばあさんは認知症で、とおるは亡くなったおばあさんの息子でした。

夏休みの間、タモツはとおるとしてこの家に通うことになります。おばあさんやなつみさんとの係わりのなかで、とまどいつつも老いや家族について考え、タモツは一回り成長します。

認知症を日常の生活のなかで気負いなく捉え、好感が持てる作品です。主人公の中学生やおばあさんを取り巻く人々の心の交流が温かく爽やかに描かれています。

児童書おすすめの一冊。小学校高学年以上向き。

紹介:調布市立図書館 児童担当

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グスコーブドリの伝記


宮沢賢治 作

くもん出版 1993年


  この物語は、飢饉で両親を失い、妹とも生き別れになった少年ブドリが、「森にも野原にも、ちょうどあの年のブドリの家族のようになる人がたくさんできる」のを防ぐために、命も犠牲にする二十七歳の時までの成長の過程をえがいたものである。

 「みんながあんなつらい思いを市内で、沼ばたけを作れるよう、また火山だのひでりだの寒さだのを除く工夫がしたい」というブドリの思いは、郷土岩手の天災に苦しめられる貧しい農民たちに、肥料設計や稲の品種改良の指導をした賢治の、農民たちの幸福を願う思いでもある。

 てぐす飼いの男や沼ばたけの主人から厳しく仕事を教わり、クーボー博士には火山局を紹介され、火山局では老技師から機械の扱いや観測のしかたを習い、そしてその技術が市や村人達を救う。ブドリが活き活きと、素直に、逞しく成長していく姿とともに、出会った大人たちがブドリの人間的成長に大きな役割を果たしていることが印象に残る作品。

             草の実読書会           柳なつみ

読書会おすすめの一冊。

紹介:アカデミー愛とぴあ

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おはようスーちゃん


ジョーン.G.ロビンソン作・絵 中川李枝子訳

アリス館 2007年 1260円

 主人公はスーちゃんという小さい女の子です。まどに花もようのカーテンのかかった、黄色いドアの家にパパとママと3人で暮らしています。

 ある日、スーちゃんはママの誕生日に香水をプレゼントしようと思います。貯金箱にボタンと輪ゴムしかはいっていなかったスーちゃんは、香水を自分で作ることにしました。ジャムの空き瓶に花びらと水をいれて物置のうしろにかくし、香水ができるのを楽しみに待っていました。ところがママの誕生日の前の日、スーちゃんが瓶をのぞいてみると、瓶からはおそろしくいやなにおいがしたのです。これではママヘプレゼントすることはできません。

 香水をつくるのに失敗してがっかりしているスーちゃんを助けてくれたのは、お隣のバートンさんでした。バートンさんのおかげでスーちゃんはとても素敵なプレゼントをママに贈ることができたのです。

 この本は他にもスーちゃんの日常を描いたおはなしが8編収められています。スーちゃんは周囲の大人に暖かく見守られ、毎日をのびのびと過ごしています。その姿を通して日常のちょっとした出来事の持つ楽しさや幸せに気付くことができます。

 この作品は50年以上前にイギリスで生まれていますが、今も変らない子どもの素直な心がたくさんつまっています。


 自分で読むなら低学年向きですが、読み聞かせれば幼児から楽しめる作品です。親子でゆったりとしたときを過ごすのに最適の一冊です。

紹介:調布市立図書館 児童担当

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トイレのおかげ


森枝雄司写真・文 はらさんぺい絵

福音館書店 2007年 1365円

 世界中の誰もが毎日お世話になるトイレ。人とトイレの付き合いかたは地域や時代によってさまざまです。

 スペインのバルセロナでは,クリスマスに聖母マリアや羊飼いの人形のほかに,なんと「カガネー」と呼ばれるウンコをしているかっこうの人形を飾るのだそうです。それはふだんの生活そのものの姿をしている人形を飾ることによって,現実をしっかり見つめようとするこの地方の人々の性格のあらわれなのだとか。

 このほかにも,有名なベルギーの小便小僧がなぜオシッコをしているのか,ヴェルサイユ宮殿にトイレがなかったというのは本当か,昔のトイレや世界の国々のトイレ,最新式の飛行機や宇宙船のトイレの秘密など,トイレにまつわる興味深い話がたくさん載っています。

児童書おすすめの一冊。小学校中学年向き。

紹介:調布市立図書館 児童担当

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