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このページは、2008年08月10日 04:15に投稿された記事 断作戦です。

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断作戦


古山高麗雄 作

文藝春秋 2003年 1300円


 絶版となっていた「断作戦」「龍陵会戦」と、作者の死の三年前に出た「フーコン戦記」とを合わせた戦争三部作が文春文庫で出版された。画期的なことであった。

 作者の古山高麗雄は、六十歳を過ぎてから、三千メートル級の山が連なる現地を取材して、これらの作品を書いた。

 第二次大戦中召集され、万年一等兵として戦場に駆りだされビルマの山地で生と死のあいだを彷徨った。「断作戦」は、勝てる筈のない作戦であり、部隊は全滅した。

 この小説は負傷して意識を失ない、捕虜になり辛うじて生き残った二人が主人公。その一人が言う。「上の者がちっとばかり異常であったり馬鹿であったりしたら、それだけで、たちまち何千何万の者が殺されるのが戦争」。

 この言葉は作者の真実の思いでもあるだろう。作者は叫ばない。そこがいい。ただひたすら一兵士の、地を這う蟻の視点から、戦争の悲惨な事実を綴っている。さらに生き残りの、その一人がいう。「どんなものを食べても、騰越城玉砕の直前に、慰安婦が握ってくれた握り飯よりうまいものはないだろうなどと、すぐそう思ってしまう」と。

 「ビルマの戦闘といえば、語られるのは、つねにインパールである」と作者は短編「思うだけ」に書いている。しかし、インパールだけではなく、中国の雲南省でも北ビルマのフーコン谷地でも、同じように悲惨であったことを、古山高麗雄はこの長篇小説で語っている。

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紹介:アカデミー愛とぴあ

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