霧のなかの白い犬

児童書(こども)

投稿日:2016年7月16日

81Jxc343H5L

アン・ブース著 杉田七重訳 橋賢亀絵
あかね書房 2016年3月 1400円

ジェシーは,いとこのフランが不良仲間と街をぶらつくようになったことに心を痛めていました。一方で,近くに住んでいる祖母が白い子犬「スノーウィ」を飼い始め,ジェシーは大喜びします。ジェシーは小さい頃から,ずっと犬がほしいと思っていたのです。しかし,祖母は認知症を患っており,「スノーウィを撃たれたくないのよ。」と,何かにひどく怯えるようになります。替わりにジェシーがスノーウィの世話をするようになりますが,そのうちに,祖母が突然子犬を飼った理由には,祖母の過去の秘密と関係があることが分かってきます。
仲良しだったいとことの関係,外国人労働者問題,障がい者差別,ナチスのユダヤ人迫害など…色々な問題に揺れながら,少しずつ成長していくジェシーの心が丁寧に描き出されています。

『霧のなかの白い犬』を図書館で探す